つくづくテレビや新聞による刷り込みの力は強大なのだと思い知らされる。どんなにウクライナ軍が敗勢に傾いても、その事実を観ようとしない人々が本当に多い。無論、メインメディアは報じないから自ら情報源を探査・吟味・分析しなければならないので、メディアが垂れ流すデマを鵜呑みにする対応と比べれば、数倍の努力を必要とするから、本業の片手間に行う知的作業としては、それなりに時間と負担はかかる。しかし、世の中すべてがメインメディアの narrative に完全に染まっているわけではないから、努力は必ず報われる。
ところが、メインメディアが narrative のネタ元にするために予め仕掛けておいたブログや SNS に辿り着いて、「ほら、メインメディアの言うことは正しいじゃないか!」と言い張る輩も少なくない。特にウクライナ戦況に関しては、ウクライナと西側が仕掛けた SNS のデマは広範に布石が打たれており、その量はおびただしいものがある。だから、エコーチェンバー的に信じ込んで、「ロシアは負ける」「プーチンは正常な判断能力を失っている」などと強弁し続ける人々が絶えない。
「パンデミック+mRNAワクチン+ウクライナ」という三大噺に関して、メインメディアの narrative に完全に洗脳されてしまった人たちが典型的だ。「ウクライナが勝つ」という自分の主張が受け入れられないと、「あ、反ワクチンだったんだ。バイアスが酷いのも納得だわ」とか「反ワク、マスク、親露の野良ブロガー欲張りセットですからね」などと「反ワクチン=陰謀論者=親露派」とレッテル貼りして留飲を下げるという知性の低さ。しかし、学術論文で危険性が立証されて、他の先進国では接種を禁止し始めているのに、mRNAワクチンを1週間で100万人も打つというのが日本という国だから、仕方がないのかもしれない。
取り敢えず、テレビ局や新聞社に電話して、「お宅の社員は全員mRNAワクチンを6回接種しているんだろうな?」と聞いてみればいいのにねぇ。
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