【メディアに騙されないための基礎知識⑤】
*中国もロシアも米国も欧州も嘘だらけ(2022.7.14)

日本のメディアは、「西側の報道は検閲がないから正しいが、ロシアや中国の報道は検閲されているから歪んでいる」という大前提で報道されている。個人的には「ナイラ証言」のように戦争代理店に騙されてしまった事例はあるにしても、今回のウクライナ報道までは、西側メディアにおいて、政府による検閲はないものと信じていたし、「検閲はない」と信じていたかった。それが、検閲やり放題のロシアや中国に対する西側の矜持だと思っていたし、そうでなかったら、ロシアや中国に対して、「報道の自由」に関する正論を吐けないと思っていたからだ。

しかし、今回のウクライナ戦争におけるメディアの自主規制あるいは実質上の政府の閲覧はひどかった。米国三大ネットワークの NBC・ABC・CBS や CNN は「政府の犬」に成り下がっていたし、英国の BBC も「かつての輝かしい栄光」がどす黒くくすんで見えるくらいに最低だった。米国では、かろうじて FOX がバイデン政権に対して時折一家言を申してみたり、英国の新興チャンネル GBN がたまに反旗を翻していたものの、全般的には米英政府の narrative どおりに報じていた。

その点、参考になったのは西側以外のメディアだ。インドの WAON や Republic World あるいは Hindustan Times は国の方針でもあるためか、ウクライナ側の報道だけでなく、ロシア側の報道も頻繁に取り上げていたし、中東のアルジャジーラやナイジェリアの Channels Television ・南アフリカの SABC は独自の視点から斬り込み、ラテンアメリカの telesur は反米目線での見解を伝えてくれた。米国のメインメディアからは、プロパガンダ報道に愛想をつかし、Alternative Media を youtube で展開しているジャーナリストがどんどん増えているから、英語で分かりやすい Alternative Madia でネタを拾いながら、その裏を撮るために、上記した各国の報道局や活字ニュースを検索すると、日本では報道されていないが、じつに面白く近未来に示唆深いニュースが毎日のように湧き出てくる。

そういう中で、西側メディアが絶対に取り上げないが、重要なニュースを拾っていると、悲しい現実を思い知らされることになる。それは、ウクライナのドンバス地方で現地取材をしながら、現場での「事実」を報道・掲載・掲示しただけで、「敵国であるロシアに利する行為をした」という反逆罪で、英国とドイツのジャーナリストが母国における財産を差し押さえられ、懲役刑に問われていることだ。彼らは、母国に帰ると逮捕されてしまうから、母国にはもう帰れない。こんなことが西側諸国であるなんて信じられなかった、否、信じたくはなかった。

私たちは、西側メディアに常に接しているから、「ロシアや中国だったら、気にくわない報道をしただけで逮捕され投獄されているだろう」という先入観を持っている。しかし、ロシアの放送局で生放送の番組中に「NO WAR」というパフォーマンスをしてドイツに亡命(?)したアナウンサーは、ロシアに帰国しているというし、財産も没収されていない。少なくとも、財産を没収されたというニュースもない。そんなことが起こったら、西側メディアは喜んで取り上げるはずなのに。

西側諸国が、半世紀以上に亘り、諸外国に対して、偉そうに上から目線で語ってきた「言論の自由」や「民主主義」や「資本主義」は、すべてが色褪せてしまった。結局のところ、これらの概念は、西側諸国が自国の利益を追求するためのダブルスタンダードや嘘の塊にすぎなかった。西側に「言論の自由」や「報道の自由」がなく、「キャンセル・カルチャー」という名の「検閲」が罷り通っているならば、ロシアや中国と何も変わらないではないか。みんなウソだらけだ。

しかし、ロシアや中国は、強国であっても、西側諸国ほどは「自国の正義」や「独自の価値観」をごり押ししてこない。ビジネスとして Win-Win の余地を探してくれる。じつは、これが西側の「Unipolar」を忌み嫌う多くの国々が「Multipolar」(AEZ:Alternative Economic Zone)​に集まっている理由なのだと思う。



 



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