第3版  2021.5.24

  

「新型コロナウイルス感染症」に関する科学的事実

―― 「緊急事態宣言」の発令や延長に科学的根拠はあるのか? ――

暫定的結論

l  「新型コロナワクチン」は、期待できる効果に比べて、「副反応」のリスクが大きいという蓋然性が否定できません。また、「超過死亡」が大幅にマイナスになっている日本において、正当性が脆弱なまま、国民全員にワクチン接種を推進していくことは、ワクチン接種で死者が出た際に、「政府による新型コロナウイルス感染症対策全般」に対する信頼を大きく損なってしまう危険性すらあります。また、「新型コロナウイルス」の完全分離に成功していない現状においては、遺伝子ワクチンの接種やPCR検査の運用についても賢明な慎重さが求められると思われます。

Ø  ウイルスの専門家はウイルスにしか興味がなく(経済や社会がどうなろうと関係ない)、ウイルスを克服してしまうとスポットライトを浴びることができなくなる(仕事がなくなってしまう・予算が取れなくなる)ので、いつまでもリスクを煽って、時間がかかる手段を取りがちです。放置していると、必ず「ゼロリスク」というあり得ない方向にバイアスがかかるので、有能な政治家が適切に制御する必要があります。専門家を入れれば、答えがひとつにまとまるとか、より良い答えが出てくるなどという幻想は捨て去るべきです。専門家は「十人十色」「百家争鳴」が常態であり、彼らのコンセンサスが最良であるとは限りません。

l  健康を求める国民の立場で考えれば、新型コロナワクチンの接種に関しては、厚生労働省に対して、①副反応の発生率が0.3%未満であること」と「②ワクチン接種者の死亡率が0.005%未満であること(真の死亡率がその10分の1であるならば、0.0005%未満であること)を求める必要があります。もしも、この①②の基準を充たしていないのであれば、厚生労働省は、「しっかりと正確な情報を丁寧に伝えていく」【資料37】という方針に基づいて、①②の基準を充たしていないという「科学的事実」を丁寧に説明する義務があります。わかりにくい場所に事実をこっそりと開示するだけで、国民に対する丁寧な説明ができないのなら、国民に対して「予防接種による感染症予防の効果と副反応のリスクの双方について理解した上で、自らの意志で接種を受けていただいています」【資料2】と言い切るべきではありません。

Ø  新型コロナウイルス感染症に対して施行すべき対策は、緊急事態宣言の発令や新型コロナワクチンの接種ではなく、昨年7月に官邸に提出されている「大木提言」(未来投資会議【資料107】)の内容に尽きています。政治家の仕事は、正しい方向に民意を整えていくことであって、一部の専門家の戯言に振り回されることではありません。

l  なお、本稿において詳述したように、「緊急事態宣言」に代表される「ロックダウン的な措置」は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に役立っていないだけでなく、国民や企業を無駄に疲弊させ、個々人の免疫力を低下させるというマイナスの副作用が大きいと言わざるを得ません。「無症状感染者」が他者に感染させる可能性が0.0Post-lockdown SARS-CoV-2 nucleic acid screening in nearly ten million residents of Wuhan, China【資料67】)~0.7Household Transmission of SARS-CoV-2【資料68】)に過ぎないという科学的事実に鑑みれば、これらの論文が示す事実を覆す証拠が示されるまでは、「緊急事態宣言」や営業自粛・外出自粛などという「ロックダウン的な政策」は、文字通り「自粛」することが望ましいと思われます。

Ø  本稿で紹介した科学的な諸事実に立脚すれば、科学的な証拠を伴わない「飲食店=諸悪の根源」説に基づく各種の施策は、正当性に欠けるため、可及的速やかに中止することが求められます。

l  そもそも、「緊急事態宣言」については、司令塔である「新型インフルエンザ等対策有識者会議基本的対処方針等諮問委員会」(2021.3.18【資料108】)においてすら、「継続していても増加傾向に転じている。現状はほぼ緊急事態宣言の意味がないわけです」(谷口清州・国立病院機構臨床研究部長)、「時短によっても感染減少を進めることは限界があった」(小林慶一郎・東京財団政策研究所研究主幹)、「ちまたでも、緊急事態を続けても感染は減らないのだという諦め感が強まっています」(竹森俊平・慶應義塾大学教授)などという発言があり、「この1年間、我々が確実に学んだことは、感染は決してゼロにはならないということです」とか、(井上隆・日本経済団体連合会常務理事)、「北風だけでは業界としてはもうもたない」(飯泉嘉門・全国知事会会長)という現実論が示されているのですから、本来であれば、より科学的に意味のある実務的な対策が求められていると言えるでしょう。

Ø  しかしながら、新型コロナウイルス感染症の脅威について客観的に評価することができず、副反応のリスクがある新型コロナワクチンに最後の望みを賭けているような専門家集団に希望を託すことは危険です。経営者としては、「日本政府による誤った新型コロナウイルス感染症対策は、今後も、かなりの長期間継続される」という悲観的な予測を胸に抱いて、対処していくしかないというのが実情です。

l  もっとも、開催間近に迫った東京オリンピックの是非を論じる声が増えて、中止や再延期を求める世論が盛り上がる中で、断固たる方針や決意を示せないところに、現政権の限界が垣間見えます。そもそも、新型コロナワクチンの接種は、集団免疫の獲得が目的なのですから、本来であれば、リスクが高い高齢者や基礎疾患のある方には自宅で自粛していただいて、重篤化の可能性が低い若者は、新型コロナウイルス感染症に感染して免疫力で抗体を得るということでも問題はないはず。ところが、投票率の高い有権者である高齢者に対して、対策を講じていることをアピールするために、「若者が動き回っているから、感染が拡大している」という科学的根拠の薄いシナリオに固執しています。このため、「全員で自粛する」という、経済に対するダメージが最も大きい施策を採用する羽目に陥っているのが実情です。

Ø  長野オリンピックが199827日に開幕したときは、インフルエンザの患者(発症して病院に行った人)が13万人(累積ではなく、その時点での発症者)もいて、2ヶ月の間に4,400人が亡くなっていました。しかし当時は、「緊急事態宣言」という発想すらなく、日本選手団を応援していたものです。ちなみに当時、国立感染症研究所は、「1997/98シーズンの状況を見ると・・・1998年第3週から急激に増加、第5週は29都道府県で定点あたり患者数は50人を超え、全国の定点医療機関から合計136,929人の患者数が報告され、1987年に本疾患のサーベイランスを開始して以来最高の報告数となった」と報告しています【資料109】。

l  現政権では困難なのかもしれませんが、いま必要なのは、安倍晋三前首相が退陣時に示した「医療資源を重症者に重点化する観点から、感染症法に基づく権限について見直しを行います。現在、結核やSARSといった2類感染症以上の取扱いとなっている新型コロナについて、保健所や医療機関の負担の軽減、病床の効率的な運用を図るため、政令改正も含めて運用見直しを検討します」(2020.8.28:首相官邸【資料110】)という大方針を愚直に実行することです。これができたならば、「新型コロナウイルス感染症」に係る諸問題が一気に解決に向かうことは間違いありません。

Ø  予算の漸減で長年苦しめられていた国立感染症研究所は、安倍前総理の退陣後に、「新型コロナウイルス感染症は、2類どころか,1類のエボラウイルス感染症よりもっと怖い感染症だ。だから,国立感染研の定員を360人から倍増する必要がある」という主張を強めて巻き返しました。その結果、42年ぶりの大幅増員を勝ち取っています(2021.3.31:読売新聞【資料111】)。要するに、厚生労働省が懸命に実施してきたのは、感染症対策ではなく、天下り先の予算対策だったわけです。

Ø  じつは、現在、新型コロナウイルス感染症は、「2類」どころか「1類」をも上回る「待遇」になっています。具体的には、①建物の立入制限・封鎖、交通の制限、②発生・実施する措置等の公表、③健康状態の報告、外出自粛等の要請、④都道府県による経過報告が可能になっているのですが、①は「1類」のみで「2類」には許されていません。さらに、②や④は「1類」にも許されておらず、極めて特殊な特別扱いになっていることがわかります(厚生労働省:2020.12.17【資料112】)。

以 上

前へ ➡ 新型コロナに関する科学的事実⑲:PCR検査結果に係わる恣意性

安倍前総理が託した「2類から5類への見直し」が実行されれば、コロナは根絶できなくとも、このバカ騒ぎは終わっていた。厚労省と医系技官と医師会は国益を大きく損ねた国賊である。も参考になります。

➡ 1年前に真っ当な政策案を安倍前総理に提示した大木慈恵医大教授。圧力がかかったため、目立つ発信は控えめになり、ワクチンもプラシーボだと思って打てばいいとか言ってる。残念!も参考になります。

➡ コロナ問題やワクチン問題を、科学的・体系的に理解したい方は、「科学的事実①:はじめに」から「新型コロナウイルス感染症に関する科学的事実(第三版:2021.5.24)」をお読みください。

【資料107】未来投資会議(2020.7.30
・第42回未来投資会議での大木隆生発言骨子
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/dai42/siryou4.pdf

【資料108】新型インフルエンザ等対策有識者会議(2021.3.18
・基本的対処方針等諮問委員会(第15回)議事録
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/shimon15_2.pdf

【資料109】国立感染症研究所 感染症情報センター(1998.12
・インフルエンザ 1997/98
https://idsc.niid.go.jp/iasr/19/226/tpc226-j.html#:~:text=1997%2F98%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%B3%E3%81%AE%E7%8A%B6%E6%B3%81,%E5%A0%B1%E5%91%8A%E6%95%B0%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%80%82

【資料110】首相官邸(2020.8.28
・第42回 新型コロナウイルス感染症対策本部
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/202008/28corona.html

【資料111】読売新聞(2021.3.31
・感染研の定員倍増716人、予算も強化…クラスター調査の専門部署新設
https://www.yomiuri.co.jp/science/20210331-OYT1T50178/

【資料112】厚生労働省(2020.12.17
・新型コロナウイルス感染症対策における今後の検討の視点について(案)
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000706315.pdf