マスク依存症と自粛強要社会の不条理【抜粋】
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2021年3月25日【月刊東洋療法 2021年4月号】 
健康科学研究所所長・大阪市立大学医学部名誉教授 井上正康

本年も早々に新型コロナ緊急事態宣言が発動され、その延長と飲食業界をスケープゴートにした自粛時短強要が続いている。政府の決断を促した小池都知事に加え、専門家会議の会長が「感染経路の大半は不明だが、飲食店が怪しいと思う」などと耳を疑う非科学的発言をされた事で、“本当に彼らが都政の責任者や政府を指導する専門家なのか?自分が何か悪い夢でも見ているのではないか?”と言い知れぬ不安
が脳裏を横切った。メディアも相変わらず無意味なPCR陽性者数を発表し続け、スパコン富岳の呼気画像が“口内はコロナの巣窟!”との印象操作で国民を震え上がらせてマスク依存症を増悪させている

今では大都会から田舎の過疎地に至るまで、マスク姿が屋内外の異様な日常風景と化してしまった。他者に感染させない“鼻出しマスク”で排除された受験生や不着用で搭乗を拒否された方々はマスクヒステリーの被害者である。“幽霊の正体”ではないが、ヒトの脳は得体の知れないモノに恐怖を感じて忌避行動を起こすようにデザインされているのである。吸気と供に侵入するコロナウイルスをマスクで排除する試みは“鶏小屋の金網で蚊の侵入を防げ!”と主張するに等しく、“竹槍でグラマンを落とせ!”と根性論で叫んでいた大戦中の大本営発表と大差がない。一方、鶏が金網で逃げられない様に、咳やくしゃみで飛散する唾液中のウイルスは多少トラップされるので、発症時にはマスクも意味があり、手で顔を頻繁に触る人ではウイルスの移動も減少するかも知れない。しかし、デンマークで行われた大規模比較試験では、“新型コロナの感染予防にマスクは無効である”と報告されている

実は、食事の度に口腔粘膜には無数の小さな傷が生じており、ここから病原菌が入らない様に唾液中にIgA抗体や様々な感染防御因子が分泌されている。しかも、傷口から毎日数千万個もの活性化された白血球が出てきて口内を常時パトロールしている。戦闘モードの彼らは活性酸素や一酸化窒素を常に放出しながら病原体を分解排除しているので、不安定なRNA遺伝子などは簡単に断片化されてしまう。日本のPCR検査では40サイクル以上も増幅して感染力のないRNA断片を検出して多数の偽陽性数を出している。熾烈な攻防戦を1週間近く繰り返した末に傷口から侵入したコロナウイルスは血管壁のACE2受容体に結合して感染する。一方、インフルエンザは気道粘膜のシアル酸を介して感染して短い潜伏期で発症する。インフルエンザとコロナの感染特性の差を理解することが感染予防策の鍵となる。・・・

繰り返される非常事態宣言と不毛な自粛強要により疲弊した国民は平常心を失い、ワクチンに対して過剰な期待を抱く様になった。従来のワクチンは病原体を用いる死菌ワクチンや生ワクチンなどであるが、今回は大半が遺伝子ワクチンである。遺伝子ワクチンの開発は米国の9.11同時多発テロ後に起こった炭疽菌テロ事件に端を発している。これに危機感を強めたペンタゴンが軍事物資として開発を始め、米国、中国、ロシア、フランスなどで密かに進められてきた。遺伝子ワクチンはどの様な病原体に対しても短期間に低コストで大量生産可能であるが、何故か20年以上も陽の目を見ることはなかった。何億人もの健常者に接種するワクチンには極めて高い安全性が要求され、何年もの開発期間が必要である。しかし、今回はパンデミックで世界中がパニックに陥り、安全試験が無視されて一気に表舞台に躍り出た。この為に安全性が不明の遺伝子ワクチンをいきなり無数の健常人に接種する非常識な人体実験が世界中で進められている

昨年秋にEUで新型コロナがミンクに感染し、強毒株の誕生を心配したベルギーなどで全頭が殺処分された。動物のコロナワクチンは古くから研究されてきたが、特に猫コロナでの研究が進んでいる。猫コロナでは腹膜炎が起こるが、ワクチンを接種された全例が2年以内に死亡する事が判明している。18年前のSARSでもコロナワクチンが注目されたが、変異しやすいRNAウイルスでは抗体依存性感染増強(ADE)と呼ばれる致死的副反応が起こり、サイトカインストームで死亡する事からワクチン開発が凍結された。同様の理由からエボラ、エイズ、C型肝炎などのRNAウイルスでも安全なワクチンは未だに開発されていない。遺伝子ワクチン開発の製薬企業はその情報を熟知しており、これが動物実験を省略(或は既知情報非公開で)してイキナリ接種を強行した理由かも知れない。現在、短期間での副反応が少ないとして接種が継続されているが、血栓症の症例や死者が出て北欧では接種を中断する国が増えている。これが修羅場的副反応への序曲でない事を祈りたい。・・・

多くの国民はワクチンさえ接種すれば元の生活に戻れると期待しているが、接種の有無に関わらず新型コロナは感染を繰り返しながら人々の生活に溶け込んでいくであろう。しかし、それまでに人々が失うものはあまりにも大きい。この不条理に対して医学関係者が口を閉ざして渦中の栗を拾わない事は、己の存在意義を無いに等しくするものであり、近代医学史での拭い難い汚点となるであろう。

【読む・観る・理解を深める】
➡ 孤高の碩学として自説を主張し続ける井上正康先生。異端扱いが王道として認知される日は来るのでしょうか? 食わず嫌いをせずに一度真剣に視聴した上で真偽をご判断下さい。
➡ ワクチン研究で有名な米国ソーク研究所は、コロナワクチンの mRNA が産生するスパイクタンパクが血栓を育成し、健康に害を及ぼす可能性を指摘しました。
➡ メッセンジャーRNAの技術を開発したロバート・マローン博士がスパイクタンパクのリスクについて言及しています。ガセネタであることを祈ります。
➡ コロナ問題やワクチン問題を、科学的・体系的に理解したい方は、「科学的事実①:はじめに」から「新型コロナウイルス感染症に関する科学的事実(第三版:2021.5.24)」をお読みください。